コーチング

赤字法人を黒字化に導いた「意識の瞬間変容」の法則

かつて、私はこの法則を実践し、25年前に赤字だった法人を全拠点黒字化に導くという、外から見れば「不可能」な変革を達成しました。この経験を通して、私は現実は内側から変わるという真理を確信しています。

1. 現実への抵抗をやめる  敵は外ではなく「内」にある

私が犯していた最大の誤りは、「世界(市場や競合)は私(法人)に適応する必要がある」という幻想に縛られていたことです。外部環境をコントロールしようとエネルギーを費やしましたが、真の敵は外部の赤字や市場の不振ではありませんでした。

それは、組織全体に染み付いた「同じ筋書きを繰り返す内側のパターン」でした。

  • 「どうせ無理だ」「業界が悪い」「コストカットしか手がない」といった諦めの思考と感情の周波数
  • 変化を拒む身体の記憶(慣れ親しんだ無力感やストレス)が、組織のコンフォートゾーンを維持していたのです。

この無限ループを断ち切るには、単純な真実を受け入れる必要がありました。あらゆる思考は命令であり、あらゆる感情は周波数であり、あらゆる存在の状態が主であると。この法則を理解した瞬間、私は外部の事象に反応するのをやめ、組織の未来を内側から想像し始めました。

2. 身体と組織の記憶  過去への忠誠を断つ

赤字法人の変革において、最も手強かったのは「身体が心になった」状態、つまり組織の感情的な依存症でした。

法人の各拠点、各部門のメンバーの「身体」は、長年のストレス、不安、怒りといったネガティブな化学信号に慣れ親しんでいました。黒字化という希望を掲げても、体(組織)は過去の感情状態に忠実であろうと抵抗します。

  • 意識(経営陣の目標)は「変わりたい」と叫ぶ。
  • 無意識(現場の感情記憶)は「そんなに早くはいかない」と抵抗する。

私がとった行動は、まず「観察者」になることでした。組織内のネガティブな感情や思考のパターンを、善悪を判断することなく観察し、それに同一化するのをやめるよう指導しました。

この「立ち止まり、抵抗なく感じる」という訓練は、刺激と反応の間の空間を作り出し、古い化学状態(赤字の感情)を組織から抜き取る作業でした。まさに、身体に違う感覚(達成感、感謝、余裕)を教え込むための再訓練です。

3. 未来を生きる  思考と感情による回路の書き換え

組織を変革するため、私はこの原則を集団的な内部表現の書き換えとして適用しました。

1. 思考(意図)の統一

各拠点に対し、「黒字化された後の健全で活力に満ちた組織の姿」を、具体的な数字だけでなく、法人クレドを作成し、ビジュアルや感情を伴って詳細に描写させ、組織の新しい信念として浸透させました。

この新しい思考を毎日繰り返すことで、ネガティブな神経ネットワークは弱まり、黒字化された状態の回路が脳内で強化されました(神経可塑性)。

2. 感情(周波数)の同調

単に目標を掲げるだけでなく、各メンバーに「すでに黒字化を達成した人が感じるであろう感謝、誇り、喜び」の感情を、未来が起こる前に**作り出すよう実践させました。

  • 脳は現実と想像を区別しない この高い周波数の感情を伴うことで、組織は未来のフィールドと感情的に調和し始めました。

感情のない意図は単なる思考に過ぎません。 私たちは、意図(黒字化の目標)と感情(達成した喜び)を一致させることで、量子場に働きかけ、ありえないようなシンクロニシティ(偶然の商談、優秀な人材の獲得)を呼び込みました。

4. 結論:未来は「到達場所」ではない

この経験から得られた最も強力な教訓は、未来は遠い到達すべき場所ではないということです。

未来とは、あなたが「住むと決めた意識の状態」である

法人を黒字化させたのは、市場や運が良かったからではありません。組織全体の存在の状態を変え、その周波数で振動し始めたからです。

あなたが創造主として内側の宇宙(マインド)をデザインすれば、外界の現実(事業の結果)は必ずそれに応えるのです。

あなたは自分の現実の創造主です。今、どの意識の状態を選びますか?